神聖ローマ帝国10ダカット金貨の市場価格はいくらなのか?

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現在、世界のコレクター、投資家が、最も欲しいコインと言われるものが、間違いなく、大型ダカット金貨となります。

10ダカットの中で最も入手しにくいコインは都市景観と神聖ローマ帝国となります。

そこで、価格が非常に高くはなっておりますが、今回、神聖ローマ帝国10ダカット金貨の価格妥当性を考えてみます。

 

①1715/2年 神聖ローマ帝国 カール6世 10ダカット金貨MS63

2018年1月に米国オークションにて出品されていました。

<購入者支払い額>

オークション会社手数料、輸入消費税込5,366万円

*為替:三菱UFJ 1月15日 US$ TTS 111.9円

<出品者手取り額>

オークション会社手数料(5%)差し引き後、約3,898万円

オークション会社手数料(10%)差し引き後、約3,693万円

*オークション会社手数料は5%~10%と推定

*為替:三菱UFJ US$ TTB 110.9円 (1月15日)

その後、海外のディーラーにて、このMS63が10月に即決で販売となりました。

当初ASKとなっておりましたので、このようなコインの場合、2割は利益を乗せますので、6,500万円程であったと推測できます。

②1688年 神聖ローマ帝国 レオポルト1世 10ダカット金貨

11月9日のチェコのオークションで裸の状態で出品されておりました。

<購入者 支払い額>

オークション会社手数料、輸入消費税込6,080万円

三菱UFJ銀行 € TTS 130.13円(11月15日)

<出品者 手取り額>

オークション会社手数料(5%)差し引き後、約4,348万円

オークション会社手数料(10%)差し引き後、約4,119万円

三菱UFJ銀行 € TTB 127.13円(11月15日)

上記のオークション結果より、状態のよい神聖ローマ帝国は、手取りで4,000万円が堅い水準です。購入するとなると、下限が6,500万円となる状況です。

そのため、神聖ローマ帝国の10ダカット、MSクラスは、6,000万円~7,000万円が2018年11月時点での妥当な市場価格と言えるでしょう。そのためMS61が5,000万円、MS62が6,000万円、MS63が7,000万円であれば買いです。このクラスはオークションで安価に落札されることは、まずあり得ません。